年下の王様
そして迎えた斗和の誕生日。



用事がないと電話もメールもしてこない斗和…。



大人ぶってあたしからも連絡をとらないから…。



声くらい聞きたいなぁ…。



『誕生日おめでとう』



そう送るのでいっぱいいっぱいだった。



『どうも』



斗和からの返信はそれだけ。



あっけなぁい…。



なんだか虚しくなっちゃう…。



次に会ったら渡そうと思ってたペアカップ…。



うちに置いとけたらいいなぁなんて思って…。



少し奮発したカップなんだけど…。



いつになるかな…。



そのまま斗和の誕生日は電話する気にもなれなかった。



最近なにしてるのかわからないし…。



会いたいよ、斗和…。



『なにしてるの?』



そうメールを送ったのは会わなくなってから2週間後。



会いたくて限界だよ…。



声が聞きたい…。



斗和に触れたい…。



『クラスのヤツとカラオケ』



もう夜なのに…。



女の子もいるのかな…。



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