年下の王様
遊吾を見ながらジュースを飲んでた時だった。



「お兄さんひとり?」

「ふたり」

「彼女と来たの?」

「いや?」

「じゃああたしらと泳ごうよ~」



逆ナンの刑…。



断るのすらウゼェ。



こんな時、陽太なら乗っちゃうけど遊吾は使えんだ。



「遊~!!」

「なぁに?」



周りの女を見た遊吾の一言。



俺が教え込んだ逆ナン撃退法。



「パパのお友達?」



な?



超使えんだろ?



「子持ちだけどいいの?」

「いやぁ~…。またの機会に…」

「じゃあね~」



将来、絶対頭良くなるぞ弟よ。



夕方に帰った時には疲れ果てて俺の腕の中で寝てしまい…。



「た、ただいま…」

「汗だくっ!!寝ちゃったの?」

「母ちゃん…早く遊を…」

「うわっ、汗すごい…。プール行ってくれたの?ありがと~!!」



俺もヘットヘト…。



プールに行く前より汗をかいて帰って来た。



「シャワー浴びる…」

「斗和!!好きな子とかいる?」



な、なんだよ急に!!



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