夢の彼方
「大丈夫。日本人の役なんだから、英語が下手でも問題ないよ」


パチンと見事に決められたウィンク。


それが合図になったかのように、わたしは肩の力が抜けていくのを感じていた・・・・・。


『もう2時間も待ってるのに』


『やっぱり出直した方がいいですか?』


セリフはその2つだけ。


だけどまだ英会話に慣れていないわたしは、緊張してしまってやり直すこと数回。


漸くO.Kを貰えた頃にはもう夜の10時を過ぎてしまっていた・・・・・


ホテルの部屋では、子供たちが寝ずに待ってくれていた。


「ママ、大丈夫?疲れてない?」


「お腹すいてない?」


「あのね、レストランのごはん、すごくおいしかったよ!」


初めての海外を楽しみながらも、わたしを気遣ってくれる子供たち。


たくさん話をしたかったけれど、さすがに疲れてしまって。


広い部屋の真ん中に置かれた大きなキングサイズのベッドに4人で寝転び、わたし達は眠りについたのだった・・・・・

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