王様とアタシの絶対恋愛制度


出てきた料理はどれも豪華で
味には何の問題もないんだけど…


どう見ても私だけ庶民丸出し


こんなところに嫁ぐ気もないし


別にどうでもいいはずなんだけど


これは私のプライドの問題


そして何より執事が言っていたように
王様のテーブルマナーが庶民の私にも
分かるほど飛び抜けて良い


それがどうしても悔しい


何ていうか、あまり言いたくないんだけど…


食べ方が綺麗と言うか、美しい


「凪紗?どうしたの?
料理美味しくない?」


私があまりに浮かない顔をしているのか
そう言って心配そうに私の顔を覗き込む王様


「美味しいに決まってるじゃん!」


悔しいほど美味しいわよ


私のその言葉に王様は


「ならよかった」



と優しい笑顔で微笑んだ

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