王様とアタシの絶対恋愛制度


気に食わなくてもお腹は空く


私は不満に口を膨らましながら
言われた席に腰を下ろした


王様のほどではないけど立派な椅子


座るとふわふわのクッションに体が沈む


歩いた後だからか


その感覚が妙に心地よく感じた


油断すればすぐにでも寝てしまいそう


そう言えば、ここに連行されて3日経つけど
こうやって食事するのは初めてだな


そう思っていると後ろから料理が運ばれた


料理を運んできたのは執事


「凪紗様、昼間の成果を見せてくださいね」


うっ…


執事が言っているのはきっとマナー講座のこと


「はいはい」


私は適当に返事をした


まさか食事のたびにマナーを気にして食べなければならないのだろうか…


だとするとかなりめんどくさい


もう…早く帰りたいよ。

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