幼なじみは俺様王子。




「お前は俺だけ見てればいい」


「楓……」


「余裕ねぇんだ……」


トクトクと脈を打つ楓の心音があたしに伝わって、余計にドキドキさせる。


楓の体温と甘い香りが、あたしを誘惑して……。


もっと楓を知りたい。


全身で楓を焼きつけたい。


「ねぇ、楓…?」


もう、恥ずかしいなんて感情はなかった。


気づけばあたしは、


「あたしを…抱いて?」


楓にキスしてた。


楓は少し驚いた顔をしたけど、優しく微笑んで


「……よく出来ました」


チョコレートのような、甘い甘いキスをしてくれた。


――シュル


「あっ……」


あたしの浴衣の帯をほどいて。


露わになったあたしの肌に唇を這わせて、印をつける。


「俺を煽るんじゃねぇよ」


抱き締めたと思ったら、あたしのブラのホックを慣れた手つきでプチンと外した。


「あっ…だめ……」


「だめ? お前が誘惑したんだろ?」


そんな挑発的な言葉に翻弄されて、もっともっと…って楓を求めていた。





< 188 / 267 >

この作品をシェア

pagetop