幸せのQuintet
このとき大貴くんが機嫌悪かったのは…
私と城戸くんのやりとりを見たからなんて思いもしなかった。
「これでも、わかりやすくやってるつもりんだけどな…」
大貴くんがまたポツっと呟いた。
「?」
今のはどういう意味なんだろ?
そう思った瞬間、いきなり腕を引っ張られた。
気付いたときには…
私は真正面から大貴くんに抱きしめられていた。
「大貴くん…?」
私は状況がわからなくて固まる。