幸せのQuintet
廊下は、シンッ……と静まる。
「…ねぇ、城戸くん。どうしたの?」
「・・・・」
お願いだから何か言って…
どうしていいかわからなくて
顔を下に顔を伏せてしまった。
「・・・・俺、初めて恋美を見たとき、歌を聞いたとき体が固まった」
えっ…?
「すっげー綺麗で、目が逸らせなかった」
城戸くんの言葉にカァァと赤くなる。
「その瞬間、こいつだって思った。
こいつにボーカルしてほしいと思ったんだ」