あの日に帰りたい〜第二部〜
修学旅行初日の朝は快晴だった。私達は新幹線に乗り込み、若い私はのぶひでと同じ座席に座った。ここまでは私の記憶どおりだ。しかし決定的に違っていることがあった。私の記憶どおりであれば、若い私は修学旅行前日に行きつけの床屋でキツイパーマをかけたはずである。しかし、この世界の若い私は、パーマなどかけずに旅行に向かった。細かい事だが、微妙に違っているのである。