眠る心
別れ

新しい出発

退院の日・・・

凪子は、繭子が用意して
くれた新しい服に身を包み
  
退院の手続きから帰ってくる
繭子を病室で待っていた。
   
本日は、快晴。
  
凪子の新しい門出を祝う
ように、病室内いっぱいに
清々しい光が射していた。
  
その窓の光に吸い寄せられる
かのように、窓の外を覗いた
凪子は、外のベンチに座り
司と話をしている柊雨の姿を
見つめていた。

こんな遠くからでも
柊雨の仕種のひとつ、ひとつ

凪子には分かる事ができる。

柊雨を見つめて微笑む凪子。

柊雨の手の動き

口の動きに目が離せない。
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