私の王子様☆
先生からこんな綺麗な夜景をバックにして告白してくれるなんて嬉しい。

ズキッ

「・・・った」

「大丈夫か?!」

先生が慌てて言った。

なんで頭がいたいの?

なにか私思い出そうとしてる?

でも・・・

思い出すことなんて無い・・・

なのにどうして痛いの?

意識が朦朧とする中で見覚えのある男の子が居た。

「ヒロ・・・」

「芽依!」

私は重たい瞼を下ろした。

ひんやり

私のおでこに冷たいものが乗る。

目を開けると見覚えのある場所に居た。

ここ・・・

どこ?

「あっ。気づいた?」

横を向くと先生が居た。

何か先生がさっきみたヒロに似てる・・・

「ヒロ?」

思わず声に出した。

そして先生は頷いた。

うそ・・・

なんで私大切な人のこと忘れてたんだろ・・・

「先生・・・すいません」

「あやまんな。お前は悪くない」

先生が頭をポンとした。

「記憶戻ったのか?」

「うん・・・でも少しだけ・・・」

先生がヒロ本人だってことに気づいた。

昔のヒロもカッコよかったけど

今のヒロも凄くカッコいい。

「ねぇ・・・先生」

「ん?」

「何年ぶりかな?会うの」

「さぁ・・・もう10年立つくね?」

10年か・・・

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