キミの名を呼びたい ~Mirror~
家から学校まで徒歩15分。
これから毎日一緒に登校か…
もっと早く着替えなきゃだな。
「おいおい
挨拶ってのはないの??」
「ない!
改まってよろしくっていう
仲じゃないし。」
「そうじゃなくて、
朝のあいさつ。
おはようもないのかって
言ったんだけど。」
「あぁ、そういうこと。
おはよ。」
「いつもの事だが冷たいなぁ。
まあいいや。
そういや一応紹介する。
こいつ俺の友達の琉磨。
こいつは俺と違って
お前と同じ《特生》だから、
分かんない事は
琉磨に聞けばいい。」
へぇ。
この人頭結構良いんだ。
《特生》って事は学年のトップ5人。
しかも生徒会執行部…
「よろしく。
琉磨って呼んで良いから。」
「よろしく…お願いします」
私が心開かずに過ごすにはこの人が一番要注意かな。
悪い人じゃなさそうだけど性格が良い分油断するとすぐテリトリーに入ってきそうだ。