甘い声で囁いて


指を差された方向に視線を移す。


「てか美羽ちゃん、人を指差すのは...げっ!」


「ね、げっ..でしょ!?あたしもいまさら何なのよって思ったけどさ~」




その人は今日は一人であたしと美羽ちゃんの方に向かってやってくる。


前に加宮さんに敗北してから一度も顔を合わせてなかったから


この人を見るのは本当に久しぶりだ。



「久しぶりだね、みゅうちゃん」


「え、えぇ、久しぶりですね、先輩」


えーっと名前なんだったっけ?


久しぶりすぎて忘れたよ。



「君も久しぶり」



顔を今度は美羽ちゃんの方に向ける。


「つか、昨日も会ったし」

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