甘い声で囁いて


何か声が裏返ってるし。


うまく喋れてない感じがするけれども。


「それで?その後ろは?」


ジロリと睨めれて肩をすくめる。


う、こわい..


「はい、妹のみゅうと僕と美弥さんの友人の加宮です」


「なんと娘一人説得に来るのに誰かがついていないといけないのか?」


「ちょ、それは!」


思わず口を出しそうになったあたしにお兄ちゃんはあたしの前に
腕を出す。


黙ってろ、って事なのは分かるけど。



「申し訳ありません」


「男のクセにそうほいほい簡単に謝りやがって。それも含めて
私は反対なんだ」


「申し訳ありません」




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