エングラム



どんな夜を過ごしたって、必ず朝はやってくるわけで。

また一日が始まって、終わって。
テストを受けて、また終わって。
また始まって終わって、テスト返ってきて。

「シランさん何点だったあ!?」

女子たちの黄色い声に尋ねられ、ちょうど半分だったよ、と答えた。
あの学級委員長にも尋ねられたので答えた。


そしてまた終わって始まって。






──…季節は秋深く、10月の中頃になった。



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