ク ロ
翌朝…

しぶとく残っていた日陰の雪も、すっかり消えていた。


外に出るクロ。

なんとなく外へ出て見送った。


それをいぶかしんだのか、クロは一度だけ私を振り返り、

それからゆっくりとした足取りで、私の視野から消えていった。


なぜだろう…
たった3日前、
初めて遭った時より
なんだか大きく見えた。

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