千夜を越えて





「似合うと思いますよ。」






笑顔で言う沖田さんを見て、あたしは観念した。






「わかった。着替えるから。」






そう言って、あたしは着ているものを脱ぎ始める。







「あの…僕がいるんですが…」






目のやり場に困り、顔を赤らめる沖田さん。





「あぁ…早く出てって。」







袴を解く手を止め、シラッと言った。







「すみません。」






そそくさと沖田さんは部屋から出て行った。









あたしは着替えを再開する。




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