【完】肉食系上司様〜獣族の女王と獲物の俺〜
伊佐木はぺたん…と地面に落ちた。



ヒノエさんは人間には到底だすことの出来ないスピードで伊佐木に駆け寄り、短剣を振りかざす。



「……!?ヒノエさんっ!」



「来るな!…やれ、ヒノエ・ロア・ヴェル。お前の言う通りだ。俺は軽率だった。もっと閻魔団を信じていれば、ユナも、他の者も失うことはなかった。罰は受ける。」



うなだれた伊佐木の声には、覚悟が含まれている気がした。



ヒノエさんは苦虫を噛んだかのような顔をして短剣を振りかざした。
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