幼なじみは年の差7歳【完全版】


――……。


「キス以上はまだしない。それはわかってもらいたい」


真剣なその顔は、きっと“常識”から外れない為に作られた顔。
「幸せにしたい」と言った冬馬兄ちゃんの決意。きっとそうなんだ。


「わかってる」


だから私は笑顔で返事をした。
成年と未成年。それが壁になっている。
それを私は、なんとなくだけど知っている。


「…冬馬兄ちゃんって変なところ、こだわるよね。
そんなんだからずっと独り身だったんだよ?」


場の雰囲気を変えようと言ったセリフ。そう言ったことに後悔するのは、30秒後――。


「――ずっと独り身だったわけじゃない…けどね」


とても小さく放たれた言葉だけど、はっきりと聞こえてしまった。
だから後悔した。
同時に、胸の中にモヤモヤが広がる…。
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