線香花火~ひと夏の小さな恋~
「おせーよ。」

「ごめん!さ、行こっ!!」

慌てて外に出ると、優馬がちょっと不機嫌そうに待っていた。

そんな少しスネたような様子も、見とれてしまう。

いつも、別に待ってろとも言っていないのに、毎日必ず朝家の前にいる。

ちょっと不思議だよね。

これも保育園の時から、何か特別な事がない限りずーっと続いている事だ。

私と優馬は、一緒に学校へと急いだ。

< 3 / 58 >

この作品をシェア

pagetop