線香花火~ひと夏の小さな恋~
「いる?」

質問になかなか答えてくれないので、もう一度聞いた。

「わからない。」

そう言って空を見上げた。

「わからないって?」

「自分でもわかんない。好きなのか、好きじゃないのか。」

「私も・・・。同じ。」

「でも、今は考えない。今は、こうして杏李といるってだけでいいから。そのうち、自分なりに考えるから。」

「バカ・・・。」

「えっ?なんで?」

「優馬が、優馬がそうやってドキっとすること言うから。。。私、友達のままでいられなくなっちゃう・・・。優馬と、ずっとこのまま親友でいられなくなっちゃうじゃん。」

私は、目を赤くして優馬を見つめた。
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