線香花火~ひと夏の小さな恋~
初めて、今はじめて優馬に気持ちを伝えた気がした。

「なんだよ。それ。」

それでも、世界一鈍感な優馬は笑っているだけだった。

優馬には、私はただの友達としか見えてないもん。

私だってそのはずだったのに。

優馬を考えると、胸が苦しい。

優馬を見てると、笑顔になる。

優馬と一緒にいると、楽しい。

優馬と見詰め合うと、切ない。

こんな気持ちが重なって出来たのは、小さな気持ち。

世界中で一つの、私のこの気持ち。

私は、生まれて初めて恋をした。



その相手は、大親友の優馬。

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