3番目の高度合成数。-年下のキミと-
レジを済ませ、お店の外に出ると、カランカラン! と今閉めた扉が再び開く。
「あ、あの……」
見ると大志くんが右手で扉を押さえながら、身を乗り出している。
「どうしたの?」
「えっと……」
何だかとても言いにくそうな顔をして、ゆっくり外に出てきた。
「実句さん……嫌な気分になりましたか?」
大志くんが顎を下げ、上目遣いで見てくる。
「ん? 何が?」
さっきの砂糖のこと?
「土曜日のこと、とか……」
大志くんの言葉に、図書館の二階から見た光景が、まるで目の前で起きてるかのようにハッキリ浮かんだ。
「土曜日? 勉強教えてもらって助かったよ?」
私がニッコリすると、大志くんは斜め下を見るように顔を伏せた。