3番目の高度合成数。-年下のキミと-
何て打つか考えることと、体を起こすのを諦めて、発信ボタンを押した。
『プル……』
『はい』
すぐ大志くんが電話に出る。
また、いつもより少し低めの声。
「ごめんね……夜中、に」
声が上手く出なくて擦れると、大志くんの焦った声が聞こえてきた。
『どうしたんですか? 風邪ですか?』
「うん、多分……」
『大丈夫なんですか? 熱は?』
「だいぶ下がったよ」
『……彼氏さんは?』
大志くんの声のトーンが下がった。
「昼間来て……すぐ帰った……」
『そうなんですか……。
しんどくないですか? 行きましょうか?』
大志くんの気遣ってくれる声が耳に響く。