3番目の高度合成数。-年下のキミと-

「風邪のときに一人で、結構心細かったから……大志くんの声、聞いたらホッとしちゃったみたい」

『……っ』

「だから、平気」



『……実句さん、十五分後に電話していいですか?』



「え? うん……」


 返事をすると、大志くんが「じゃあまた」と電話を切った。




 真っ暗な天井を眺めながら大志くんからの着信を待つ。


 目を閉じると、目尻の涙が生暖かい。


 一人暮らしはこういう時が本当に辛い。



 体調だけでなく、普段は感じない寂しさに耐えれなくなりそうになる。



 何で私、一人なんだろう。



 そんな思いに押し潰されそうになる。





 枕の横でまた携帯が震えた。


 大志くんからだ。

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