∫hiRo 〜雨の向こうで僕が思うこと〜
お友達はいつの間にか
「オバアチャン!オバアチャン!」
と、オバアチャンに懐いていた。
オバアチャンにお土産を持って来たり、学校の話をしたりするようになった。
そこにはいつも、オバアチャンの温かくておいしいご飯が並んでいた。
オバアチャンは決してお喋りなヒトではなかった。
ただ、
「そうかね」
と笑顔で相づちを打ったり、
「ほぇー」
とか言ってビックリしたりしながら、お友達の話を聞いているだけだった。
ただそれだけなんだけど、僕やシロがそうであるように、お友達もそんなオバアチャンにとても安心しているみたいだった。