∫hiRo 〜雨の向こうで僕が思うこと〜
家に入ってからもシロたちは、シロの恋の事で少々熱くなっていた。
アッチャンはとても行動的なヒトなので、シロがユウコサンに積極的じゃない事に、とってもイライラしているようだった。
タツヤは、
「免許取ったって、車が買えなきゃ仕方ないじゃないか。ツヨシにそんな無理な事言うより、他の方法を考えるべきだろ?」
と冷静にアッチャンをたしなめていた。
「方法だなんて。ユウコサンは策略めいた事は嫌いだと思うけどな? だいたい、それほど心配しなくても、ユウコサンはいつもツヨシのそばにいつもいるじゃないか」
シロと同じタイプのノブリンは、こう穏やかに言った。
シロは無言で聞いていた。
みんながシロの恋にこんなに真剣なんて、とても不思議な感じがした。