ひめがたり~いばら姫に真紅の薔薇を~
舌っ足らずな口調。
真っ黒な出で立ち。
桜ちゃんが居た。
桜ちゃんが指を広げた両手を、円を描くように怪しげに動かした時――
ぱらぱらと銃弾が床に落ちた。
それも細かい破片で。
そして更に右手を上に上げて、下に軽く振り下げた時――、
周囲の黒服は全て倒れた。
瞬間、視界が真紅色に染まった。
地面に倒れた黒服の身体は切り刻まれ、血の海だった。
「岩をも切り裂く裂岩糸、
見るのは初めてでしたか、芹霞さん」
にっこりと桜ちゃんは笑った。