ひめがたり~いばら姫に真紅の薔薇を~


カタカタカタ…。


「………」

「………」


カタカタカタ…。


「………」

「………」


カタカタカタ…。


「………」

「………」


あたし――

邪魔だよね?



もそっ。



「動かないでって言ってるだろ!?」

「すみませんっっ!!!」



やっぱり玲くん…怒っている。


あたしが騒ぎすぎたからかな。


思わずしゅんとなってうな垂れる。



カタカタカタ、



キーボードが叩かれる音。



カタ……。



音が止まった。


「…ふぅっ。やれることはやった……」


呟くような声が後ろから聞こえる。



そして。



「…ねえ芹霞……」



キーボードから離れた手が、

あたしのお腹の前で組まれる。


キーボードに用がなくなっても、この体勢のまま…離してくれる気はないらしい。




「煌と…


"熱い熱い熱烈ちゅ"


……って何?」



――!!!!?



空気が…一段と冷たくなった。


聞こえていたらしい。




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