ひめがたり~いばら姫に真紅の薔薇を~
画面が外界の映像に切り替わる。
櫂が居た。
煌も桜ちゃんも居る。
そして何と――
緋狭姉までいたんだ。
しかも何だ、あの格好は。
蒼生と色違い?
でも――
妙に記憶にあるのは何故だろう。
画面の音声が乱れている。
ああ、何て凄い数の血色の薔薇の痣(ブラッディ・ローズ)。
映画で見たゾンビの軍団なんて目じゃない。
見ているだけで怖い。
見ているだけで震える。
だけどその中で、
怯むことなく相手にする皆の勇姿は凛々しく。
何か言っているようだが、カメラ周辺で共食いを始めている血色の薔薇の痣(ブラッディ・ローズ)の声が大きすぎて、音声は皆の声を拾えないようだ。
武器による力と、緑色の光が…真紅色に入り混じる大画面。
櫂は多分――
あたしが傍にいた時は気遣っていてくれたのだろう。
画面は十分すぎるほど悍(まぞま)しく、スプラッターだ。
ただ、緋狭姉だけは火の粉は払うが何もしていない。
戦力に加わらず、3人の姿を見ている。
しかも――
カメラ目線でこっちを見て、笑い始めた馬鹿姉。
口が動いていた。
"タイムオーバー"
そして何と――
カメラに向けて…
中指を突きたてたんだ。