青空、ハレの日☆奇跡の条件(加筆修正中)
「ぁあっぁつ!!」
脂汗が噴き出し、顔面が蒼白してすぐさま尻餅をつく空兎。
驚いて仙太が空兎の足首を見る。
「腫れてる……捻ったのか?」
靴下の上からでもぷっくりと膨らんだ足首を見て仙太が狼狽する。
「大丈夫だよ……早く、行こう……」
「走れるかよ! 一体どこで……」
そこまで言って仙太は気づいてしまった。
あの時だ、と。
森の奥に光るものを見て、咄嗟に空兎を押し倒した時に空兎は足首を捻ってしまったのではないかと。
「……ごめん、空兎。僕が足を引っ張った」
「なんのこと?」
尻餅をついたまま、腫れている足首には触れようともせずに空兎が返す。仙太の心がチクリと痛んだ。
「空兎、もう止めよう。降参して諦めようよ」
「イヤ」
顔を俯かせたまま空兎がきっぱりと返す。
「そこまでして、叶えたい“奇跡”なんてないだろう?」
「でも、イヤ。……アタシは……この勝負に勝って、“本”と“キィ”を取り戻して……“神杯”をゲットしたいの」
言い出したら聞かない。再会してまだ数ヶ月だが、空兎の頑固さを仙太は知っている。
今、こうして揉めている時間すら惜しい。いや、追っ手がこないのが不思議なくらいだ。
脂汗が噴き出し、顔面が蒼白してすぐさま尻餅をつく空兎。
驚いて仙太が空兎の足首を見る。
「腫れてる……捻ったのか?」
靴下の上からでもぷっくりと膨らんだ足首を見て仙太が狼狽する。
「大丈夫だよ……早く、行こう……」
「走れるかよ! 一体どこで……」
そこまで言って仙太は気づいてしまった。
あの時だ、と。
森の奥に光るものを見て、咄嗟に空兎を押し倒した時に空兎は足首を捻ってしまったのではないかと。
「……ごめん、空兎。僕が足を引っ張った」
「なんのこと?」
尻餅をついたまま、腫れている足首には触れようともせずに空兎が返す。仙太の心がチクリと痛んだ。
「空兎、もう止めよう。降参して諦めようよ」
「イヤ」
顔を俯かせたまま空兎がきっぱりと返す。
「そこまでして、叶えたい“奇跡”なんてないだろう?」
「でも、イヤ。……アタシは……この勝負に勝って、“本”と“キィ”を取り戻して……“神杯”をゲットしたいの」
言い出したら聞かない。再会してまだ数ヶ月だが、空兎の頑固さを仙太は知っている。
今、こうして揉めている時間すら惜しい。いや、追っ手がこないのが不思議なくらいだ。