愛しい記憶
私達が向かったのはとある公園。

「ここは…?」

公園って言っても遊具があるような公園じゃなくて、木がいっぱいあってベンチくらいしかない所。


「美沙、こっち」

ぼっーと周りを見ていると遥さんに呼ばれた。


遥さんの方へ行くと、彼は私の方を見ている。

そして、

「目瞑って」

と言った。

「へっ?」

何がなんだか分からない私。

「いいから、ほら!」

遥さんが私の手を持って目に当てる。

「あっあの…」

遥さんの手。

ドキッと胸が高鳴った。
すぐに
「手取っていいよ」
という遥さんの声が聞こえた。

そっと手を目から離すと…
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