かさの向こうに縁あり
ところで、作中で「仏光寺の枝垂れ桜」を、わりと重要な場面で登場させましたが、これは当時の景色を再現した場面です。


どこか、名所だけど現代の観光客ではなくてその当時の人からみた名所で、ちょうどよく桜のあるところはないかな、と思った時に、以前読んだ『都名所図会』を思い出しました。

『都名所図会』は、18世紀に出版された観光案内記のようなものです。

仏光寺はその中に記載があって、枝垂れ桜は門を入って右側に描かれています。


現在の仏光寺も枝垂れ桜が綺麗なようなので、ぜひ妃依の気分になって見に行ってみてください(*´`*)

『都名所図会』もぜひご一緒にどうぞ!



最後に……

新選組関係の作品として珍しいかな、と思う特徴が本作にはあります。


それは、
“沖田総司が一度も出てこない”
というものです。


執筆開始してまもない頃だと思いますが、友人に「沖田さんが出てこない小説にすれば?」と言われたのをきっかけに完結までそれを守って、「ひとひらの願い」ではメインだった沖田さんを出しませんでした(笑)

屯所内で会ってもおかしくはないと思いますが、隊士の誰も彼の名前を口にしない(たしか)という、有り得るのか有り得ないのか分からない事態が起きていたんですね((´∀`))


土方さんは相変わらず、な感じで登場。

“ひよこ”というあだ名、私自身気に入っています。笑
(あと“覗き団子”とか、色々笑)


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