君はガラスの靴を置いていく




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それから俺は増田の家で半日を過ごし、千花からのメールを合図にみんなより先に帰った。

外に出るとすっかり夕方になっていて、暑さも若干和らいだように感じる。


千花との待ち合わせは駅前。

俺はそこに向かう途中、またアイスを買った。
勿論千花の分も。

コンビニの袋を自転車のカゴに入れて、溶けない内に急いで駅へと向かう。

割りと早めに着いたと思ったのに駅前にはもう千花の姿があった。



『あれ、早いね。待った?』


自転車を千花の前で停めると、千花は『ううん』と首を横に振る。

付き合ってから顔を合わせるのはこれが初めて。
つまり彼氏と彼女。千花はいつも通り可愛い服装だった。



『この前よりスカート短いね』

何故か一番最初に気になった。


『……あ、今日は車移動だったし、まさか宮澤君に会うとは思ってなかったから』


全然短い方が大歓迎ですよ?千花的には自転車に乗りづらいと思うけど。


俺はそのまま千花を後ろに乗せて、近くの公園へと向かった。



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