ゴーストシステム
二人並んでイルカを眺めていた。
時々ガラスぎりぎりまでイルカが近づいて来るととてもうれしい気持ちになった。

「そろそろ行くか?」

「うん・・・きりないもんね」

歩き出すとセナは名残惜しそうに一度だけ振り返った。
それからはいろいろな水槽を見て回った。
色とりどりの魚が泳ぐ姿はとても綺麗だった。

「綺麗だねぇ・・・」

「そうだな」

「家で飼えたらいいのに」

「世話大変だぞ?エサとか水変えとか」

「だよねぇ・・・私には無理か」

「そうだな。セナはめんどくさがりやだからな!」
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