私と殺し屋の3ヶ月

なんか、零さんが誰かに流されてるの見るのって、あんまり無いよね…。
やっはり砂羅さんってすごい人なんだよなぁ。


そんな事考えてると、砂羅さんが私の手をギュッと握って、

「両思いなんだし、早く気持ち言っちゃえばいいのに…。
じゃ、私もう行くわね」


「なっ、えぇ…砂羅さん!」


砂羅さんが私の手を離し、お会計を済ませたばかりの零さんから、服の入った袋を貰って、店の外へ向かった。



「バイバイ、心愛ちゃん?」

最後にこっちを振り返って、
私に手をヒラヒラと振った。

「はい、またいつか!」

私も砂羅さんに手を振った。




なんで、手を離してしまったんだろう。







あの時、離さなければ。





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