恋を、拳と共に


そのあとの午前中の授業はノートを使わなかったので、藤沢に迷惑を掛け続けずに済んだ。

俺は弁当を左手でなんとか食べ終わってから購買まで行った。
お礼がてら、藤沢の好きそうなものを買って渡そうと思ったのだ。


さすがに売れ残ってるパンは、彼女も嬉しくないだろうな。

あ、この『袋入りミニあんドーナツ』なら、分け合って食べられるかな。
あとアレだ、自動販売機の、リンゴジュース。
前に藤沢、おいしそうに飲んでたっけ。


まるで家族のためにお土産を買うお父さんのような気持ちで選んで、俺は買ったものを抱えて教室に戻った。

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