ノイズ
「ううん。平気……」



頭を上げてみたが、目眩や吐き気はないし、気分も特に悪くなかった。


授業に遅れたくないし、早く教室行かなきゃ。



「ほんとに大丈夫か?」



珍しく文也が真面目な顔で聞いてくる。


いつもなら軽口を叩くか、からかってばかりなのに……今日の文也は何かヘンだ。



「平気だってば。ほら」



可奈はわざと勢いよく立ち上がった。


確かに死にそうな目にはあったけど、体は何ともないは……ず……あれ??


天井がグルグル回ってる。


な……ん……か……気持ち悪い……

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