ノイズ
両腕を高く上げ、左右を見回しながらその場にいる全員に頷いてみせる。




先程まで昂ぶっていた感情が、潮が引くように静まっていく。




女よ。




憐れなのはおまえの方だ。




なぜなら。




ここではわたしが神なのだから…………





男は自身の内側が静謐さを取り戻していくのを確認すると、冷徹な眼差しをベッドの上の女性に向けた。





この地下室では儀式という名目の、きわめて残酷な出来事が繰り広げられていた。




犠牲となるのは主に若い女性で、その多くは家出や失踪者ばかりであった。




だが、今回は違った。




まるで秘密結社さながらのメンバーの中から、特別に指名があったのだ。
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