メガネ男子は俺様王子さま

考えながら途切れない喧騒の中をすることもなくさまよっていると、

「美~羽ちゃん。」



後ろから軽く肩を叩かれ驚いて振り向きました。そこには相変わらずにこやかな安斎さんが立っていました。




「おはようございます、安斎さん。あ、瑠奈さんの付き添いですか?今そこでお会いしました。今日は一緒の撮影だったんですね。知りませんでした。楽しみです。」


ずっと落ち着かなかった私はやっと気心の知れた人に会えたせいか、いつもより口が滑らかです。




でも安斎さんの顔にはいつもの微笑みもなく、どちらかと言うと苦々しい表情が浮かんでいます。




うまく言えないですけど…安斎さんらしくないです。どんなピンチも笑顔で踏み越えて行きそうな感じなのに…。


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