メガネ男子は俺様王子さま
「…美羽ちゃん?……あれ?ここでもないか…」
思わず息を潜めていると
「困っちゃったなぁ…どこいっちゃったんだろ。うーん、控室には帰ってないって言ってたし、ほとんどのトイレはもうさがしたしなぁ…。まさか、どっかで倒れてて返事できなかったとか!そうかも。どうしよ!大変だ!」
「…あ、あの…すみません。ここです…」
困りきっている瑠奈さんの声を聞いてるのも心苦しいのに、更に想像がとんでもない方に転がっていくのに、もう黙っていることはできませんでした。
「え?美羽ちゃん?どこ?あ、ここ?大丈夫?」
瑠奈さんが軽くノックする音に、
「…はい、大丈夫です。あのもう少ししてから出ますから、ご心配なく。すみません…。」
「え!もう少し?もしかして具合悪い?我慢しないで。早めに言った方が楽だよ。誰か呼んでくる?お腹痛い?吐きそうとか?あ、貧血?立てないの?」
「……あ、あの…」
ただでさえ気力がないのに、瑠奈さんの矢継ぎ早の言葉に口を挟むことができません。
「待ってて!今人を呼んでくる!」