an alley cat
「龍斗ー」


「あ、来た来た」


冬真くんだ!


・・・あれ?隣にいる人は誰?

スラッとした細い体。

肩まで伸びた茶髪の髪。

冬真くんと同じ制服。


―予感的中。




「わぁ、可愛い!“クロちゃん”ってこの子?」

「うん、そうそう、可愛いだろ?」

「うん、綺麗な黒だねぇ、触っても平気?」

「大丈夫だよ」

「わ、でも何か怖いなぁ・・・猫って触ったことないから」

「ダイジョーブだって!」


2人は楽しそうに喋っている。




―誰?この子は冬真くんの何なんだろう?


「ほら、触ってみ」


冬真くんがその子の手を取って私の頭に近づけた・・・。

と、同時に、私はその場から走り出していた。


「クロ!?」


冬真くんの驚いた声を背に、私は走って、走って・・・。






―何、これ?


何でこんなにモヤモヤしてるの?

「モヤモヤ」って何?

気持ち悪いよ・・・。





冬真くん・・・この気持ちは、何?









-toma-



「どうしたんだ?」

「さぁ・・・?」


走って行くクロを見つめ、俺たちは首を傾げる。


「ご、ごめんねっ、あたしが触ろうとしたから逃げちゃったのかなっ?」

「ん、違うっしょ、笹川のせーじゃねぇって」

「そうだったらいいんだけど」

「せっかく来てくれたのにごめんな、じゃあ」

「うん、ばいばい」

笹川に別れを告げ、俺たち2人は家路へと足を進める。







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