an alley cat
「かわいいー!」

「ねー、お手しないのぉ?」

「ばかっ、それは犬でしょ?」



―ど、どうしよう。


こんな所で玩具にされて死ぬのは嫌だ!

私はベンチから飛び降り、公園を走り出た。


「あーっ行っちゃった~」

「ゆうちゃんのせいだー」

「なんでよ?空くんが悪いでしょ!?」



ご、ごめんね。


―私が去った後、喧嘩が勃発したみたい・・・。



郵便局の時計を見上げると、午後5時30分。


もうそろそろ冬真くんたちも学校が終わるはず。

私はいつもの川原で、冬真くんたちを待っていた。




「あはははっ、それウケんなぁ!」

「だろっ!?」

「数学の小林、まじウケる・・・」


―賑やかな声。

でも冬真くんでも龍斗くんでもない。


「やばーっ!キモ~そいつっ!」

「本当ありえないもん!」

「シカトだって~」

「放置プレイ?きゃはははっ」


―またまた賑やかな声。

でもやっぱり違う。





「クロ」

ふと呼びかけられ、振り向くと、


そこには龍斗くんが立っていた。


―あれ?冬真くんは?

私は冬真くんの姿が見当たらなくて、首を傾げてみた。


「冬真はもーちょっとで来るよ、もう1人連れてな」


―もう1人?



誰だろう、私の心は少し、モヤモヤとしていた。


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