an alley cat
「・・・あとはー委員会やらなんやらについてなんだけどな」








「おーい、聞いてるかー?」

「はいっ?」

「まぁ、いっか、疲れてるだろうし、色々あるけど今日は帰ってよしっ」


先生はそう言って、机の上を片付けだした。


「さようなら」

「気ぃつけてな」






私は急いで靴に履き替えると、小走りに学校を後にした。













―カランカラン・・・




ドアを開けると鼻にふわりと広がる香り。




「いらっしゃい」


奥から顔を出したのは恋さん。




「あ、やっと来た~!こっちだよ!」


声のする方に顔を向けると、笑顔で手招きをしている華夜ちゃんと安奈ちゃんがいた。



「ごめんね」

「いいって!それより花見6時からだって」

「あと30分」


安奈ちゃんが時計を見上げて確認する。




―♪・。.*~・.・~♪♪~。*


どこからか聞こえてくるメロディー。


「ん?」

「華夜の携帯」


華夜ちゃんは慌ててポケットから携帯を取り出した。


「もしもし」


それを耳に当てた。


「ごめん」

華夜ちゃんは少しバツの悪そうな顔をして、お店を出て行った。


「どうしたのかな」

「たぶん、あれだ・・・元彼」


―モトカレ??


「同じ学校にどうしようもない女がいるんだけど、そいつのせいで別れた男かな」


安奈ちゃんはハア、と大きなため息を洩らし、ストローでグラスの中の氷をかき混ぜた。

「どうして?」


「よく分からない、気に入らない奴がいると嫌がらせしてくるような女なんだ」



―なんて酷い人・・・。





「華夜は、そいつに目ぇつけられてたからな、だからじゃないか?」

「・・・ひどい」






私はぽつりと言葉を洩らし、俯いた。






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