私こそ光る☆君~ｸﾞﾗﾝﾌﾟﾘ編~

にしても、一人対複数（大勢の場合も）。

これって明らかに私が不利だよね？


『どうしてこんなことに……』


ポロリと本音が口から零れてしまう。


「それは半分はあたしの責任だわ。

普通、全くの新人が既に人気のアイドルグループに急に加入したりしないもの。

ユニットとしてはそうじゃなくても、あなた個人としては新人だから、白羽の矢が立った。

だけど他のメンバーは新人じゃないから、直接参加することはできないのよ。

ごめんなさい、あたしが迂闊だったばっかりに……」


社長がそんなふうに嘆けば、


「全く、こんなバカやらかしたのどこのどいつよ？」


なんて志乃さんは悪態をついている。