私こそ光る☆君~グランプリ編~
「うぁ~っと、ようやく集計が終わったようです!!

たった今、その結果が書かれた紙が私の手元に回ってきました!!」


不屈の精神。

会場に吹き荒れたブリザードを吹き飛ばして、アシスタントから手渡された二つ折りの紙を掲げてみせる司会者。


うん、私この人のこと本気で尊敬するよ!!



冗談はさておき……。


ついにか。

短いようで長かった気もするし、長いようで短かった気もする。

って、そんなのはどっちでもいいや。


「発表します!!」


大切なのは取り組み期間の長さじゃなくて、これをきっかけに色々気づけたってことだから。


「今年、アイドル・オブ・ザ・イヤーに選ばれたのは……」


空を仰いだ。

今はドームの天井に隠れて見えないけど、その向こうではきっと月や星が輝いていることだろう。



最高の年だった。

グランプリを受賞できようができまいが、それだけは変わりない。



「【Rainbow Garden】の紅月光さんです!!」



幾千もの溢れ返る音の中、貴方の声を聞いた気がした。


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