私こそ光る☆君~グランプリ編~
先に私が歌い始め、途中から加わる形で由依も歌いだした。


間奏のダンスの中、目配せされて由依の思惑に気づく。


そうか。

怪人をどうやって倒すか、そしてどうライブに繋げるかという問題を由依は一度に解決してみせたんだ。

“歌”という武器を使うことで。


これはかなり良い案かもしれない。

アイドルという立場上、いくらヒーローショーの中でとはいえ、素顔を晒した状態で暴力行為を働くのには抵抗がある。

イメージダウンになりかねないからだ。

その点、この方法は問題ない。


ただ一つ挙げるとすれば、華麗なアクションを楽しみにしていたちびっ子たちにはお気に召さない展開ということ。


まあ、その辺はママさんたち喜んでるみたいだし……。

ねっ?


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