センパイ、頑張って!
「春奈、私もそれ考えたんだけどね、ちょっと無理あるでしょ。」

「何で?

二段ベッドだしいいじゃん?

一緒の布団で寝るわけじゃないんだし。」

それを聞いて考え込む太一の彼女。

いやいやいや!

ここは考え込むとこじゃないって!


「春ちゃん…。

俺、真面目にそれは無理だと思う。

二段ベッドだとしてもキツいわ。
なぁ、秋?」


太一が真面目な顔でこっちを向く。

俺に振るなよと思いつつ、

「お前と一緒にすんなし。」

と、ちょっと強がってみた。























これが大きな間違いだった。

俺の人生最大のピンチが今やって来ようとしていたんだ。


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