センパイ、頑張って!
顔を赤くしてテンパる太一に彼女が何かを耳打ちする。



「ぇえええ――――!!??」



突然叫ぶと首と手を同時に振りながら後退る。


「ごめん、深雪ちゃん!!

それ絶っ対出さないで!!

マジでヤバいから!!」


意味が分からん。


「何を出さないんですか?」

山田が笑顔で聞く。

「ほら、あれだって!

帰りぎわに新谷さんがくれた。」


新谷さんがくれた?

金とか?

俺等もらってねえし。


「あぁ、これのこと?」

そう言って浴衣の袖口に手を突っ込んで何かを取り出そうとした。


「春ちゃん??!!

そんなとこに入れてたの?!


てかほんとに出さないで!!」



太一が床にうずくまる。
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