センパイ、頑張って!
てかそこって心配するところなのか?

「ならよかったです。

石鹸がついたままだと気持ち悪いですもんね!」

分かりづらいけど、俺の心配してくれてんのかな?

ニヤニヤして来た顔をそらすと、

「あ!
今のはセンパイが気持ち悪いんじゃなくて、センパイがムズムズしちゃうんじゃないかなって意味で~…

ぇっと、だから……」

すごい必死な顔で弁解してる。

いつも思うけど、山田は国語の成績は悪いと思う。

なんかちょっとズレてるし…。

「……なんとなく分かるよ。」

そう言って顔を覗き込むと、すぐに真っ赤になって

「なら……よかったです……。」

ってボソッて言ってうつむいた。

ほんとは手繋ぎたいけど、自分から繋ぐ度胸がない。
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